賃貸のキッチンや洗面所が浸水したら?連絡・記録・修理の進め方

2026年11月1日

賃貸のキッチンや洗面所が浸水したら、安全を確保したうえで管理会社・貸主へ連絡し、点検と修理の手配を相談しましょう。
備え付け設備を自己判断で買い替える前に、誰が工事を頼むか、費用はどう確認するかを共有します。自分で購入した家電や家具の被害は、設備の被害と分けて記録してください。

設備の交換を決める前に管理会社へ連絡

台所の収納が濡れた、洗面台が使えない、排水が逆流しているなど、どこで何が起き、何が使えないかを先に伝えます。水が引いても、電気や建物の安全が確認できるまでは無理に室内へ入らないでください。

濡れた食洗機や温水洗浄便座などを、乾いたように見えるという理由で通電しないでください。内部の水分や泥などによる発火のおそれがあります。再使用の可否は、管理会社を通じた点検やメーカー・販売店への相談で確認しましょう。

設備に修繕が必要になった場合は、まず貸主や管理会社へ連絡し、点検と修理の手配を相談してください。自己判断で備え付け設備を交換せず、誰が発注し、どの費用を負担するかを確認します。

連絡するときの伝え方

「○号室の台所と洗面所が浸水しました。○時ごろ気づき、今は洗面台が使えません。水が残っているため近づいていません。点検の手配先と、使用してよい設備を教えてください。」
分からない原因を推測で断定せず、確認できた状態と困っていることを分けて話しましょう。

夜間や連絡がつかないとき

契約書や入居時の案内に記載された緊急連絡先、管理会社の災害時の案内を確認します。電話だけでなく、指定されたメールや受付フォームにも連絡内容を残しましょう。

緊急の危険があるときは避難や緊急通報を優先してください。安全が確保された後の応急対応については、作業の必要性、対応できる窓口、費用の確認方法を相談します。連絡がつかないことを理由に、設備一式の交換までまとめて契約しないようにしましょう。

備え付け設備・自分の家財・当面の生活を分ける

同じ部屋の被害でも、管理会社へ修理を相談するものと、自分の保険契約を確認するものは別です。下の図のように3つに分けると、相談先と確認事項を整理できます。これは連絡を整理する図で、費用負担を決める区分ではありません。

被害の対象から相談先へ

備え付け設備

キッチン、洗面台、トイレなど

管理会社・貸主
点検・修理は誰が手配?

自分の家財

購入した食洗機、家具、収納など

加入する保険の窓口
被害の連絡・必要な記録は?

当面の生活

トイレ、食事、入浴、寝る場所

管理会社・自治体等
使用制限と利用できる支援は?

片付けや処分の前に残したい記録

安全な範囲で、部屋全体、被害箇所の近く、浸水した高さが分かる写真を残します。収納の中、床との境目、設備のラベルも撮れる範囲で記録してください。無理に設備を動かしたり、分解したりする必要はありません。

撮影日時、被害に気づいた時刻、使えない設備をメモし、入居時の写真や設備一覧があれば手元に用意します。備え付けか分からないものは、契約書の設備欄や貸主への確認で整理しましょう。濡れた設備や家財を処分する前に、管理側・保険窓口へ必要な記録と確認方法を聞いてください。

撮る場所を具体的に知りたい場合は、水回りの被害を写真で記録する方法で全体写真と近くの写真の残し方を確認できます。

修理費と保険は、原因・対象・契約を確認

大雨による浸水、建物の配管からの漏水、持ち込んだ機器の不具合では、確認すべき事情が違います。「賃貸だから全部貸主負担」「自室の被害だから全部自己負担」とは決められません。被害の原因、設備の所有、賃貸借契約、保険の補償内容をそろえて相談します。

家財の保険は、自分が持つ家具や家電などを対象とする契約です。一方、借家人賠償責任の補償は、借りている部屋について貸主への賠償責任が生じた場合などの備えです。名前が似ていても対象が違い、水害が補償されるかも契約によります。保険証券や契約番号を手元に、窓口へ確認してください。

確認すること相談するときの質問
点検と原因「どこを誰が調べますか?原因が未確認の部分はどこですか?」
応急対応「被害を広げないための作業は何ですか?作業範囲と費用は誰へ確認しますか?」
本格的な修理・交換「誰が発注し、見積書は誰が確認しますか?追加工事の前に連絡をもらえますか?」
保険の対象「この原因と設備・家財は補償の対象ですか?処分前に必要な写真や確認はありますか?」
一時的な支払い「立て替えが必要ですか?請求先と精算方法を書面で確認できますか?」

自己負担の金額について話がまとまらないときは、原因の説明、見積書の内訳、契約書、連絡記録をそろえて、消費生活センターなどの相談窓口へ相談しましょう。保険で戻ると確認できていない金額を、戻る前提で契約しないでください。

点検・工事の手配・生活の順に予定を固める

書類を見ながら担当者へ相談する様子
  1. 点検する場所と日時を決める

    表面の汚れだけでなく、収納本体や設備の下、床・壁との境目まで点検が必要か聞きます。立ち会いの担当者、鍵の受け渡し、立ち入り可能な範囲も確認しましょう。

  2. 応急対応と本工事を分けて確認する

    応急対応は、被害の拡大を抑えるための当面の作業。本工事は、使える状態へ戻す修理や交換です。工事範囲・見積金額・発注者・追加工事の承諾方法を、それぞれ確認します。設備を自分の好みへ変更したい場合は、購入前に承諾と退去時の扱いを相談してください。

  3. 使えない期間と次の連絡日を決める

    トイレ、洗面、入浴、調理について、何がいつまで使えないかを聞きます。「復旧日が未定」なら、次に状況を知らせてもらう日を決めましょう。仮住まいや代わりの設備が必要な場合は、手配先と費用の確認窓口も相談します。

電話のあとに残しておくこと

担当者名、連絡した日時、点検予定、使用制限、工事を頼む人、費用の確認先をメモします。口頭の説明だけで終えず、決まった内容と未決の内容をメールなどでも共有すると、担当が変わったときにも経過を伝えられます。

よくある質問

好みの洗面台へ交換してよい?

貸主の承諾や退去時の扱いを確認してから進めましょう。
故障した設備の復旧と、好みの機能や見た目への変更は分けて相談します。商品の購入や工事契約を先に済ませないでください。

管理会社へ連絡する前に片付けてもよい?

まず安全を確保し、可能な範囲で写真を残して連絡しましょう。
立ち入りや設備の使用に危険があるときは、撮影・片付けを優先しないでください。設備や家財の処分は、管理側と保険窓口へ必要な記録を確認します。

保険に入っていれば修理費は出る?

加入しているだけでは判断できません。
建物か家財か、被害の原因、補償内容や自己負担額などで変わります。契約番号と被害の記録をそろえ、保険の窓口へ確認してください。

費用の話がまとまらないときは?

契約書と見積書、被害写真、やり取りの記録をそろえて相談窓口へ相談してください。
原因が未確認なのか、工事範囲に違いがあるのか、負担の考え方が違うのかを分けると、相談内容を伝えやすくなります。

状況に合わせて次に確認すること

出典

公式情報の確認日:2026年10月17日。実際の費用負担や補償は、原因・契約・個別の状況を確認して判断します。